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安定とは「変化し続けられること」

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「安定とは何か?」 突然ですが、この問いについて考えたことはありますか?


先日、東京で行われた「ふるさと回帰フェア」で相談員をしてきました。


山口県周防大島のブースにいたんですが、もう、人が凄かった。1日で40組以上の方が相談に来てくれたんです。他の自治体のブースはだいたい1日10組くらいだったから、周防大島がどれだけ移住先として注目されているか、肌身に染みて感じました。


相談に来てくれた人たちが共通して抱えている悩み、それはやっぱり「仕事」と「家」のこと。特に「安定した収入を捨てて、独立することって、なんでできたんですか?」という質問をたくさん受けました。


元銀行員の僕が答える「安定」というものについて、改めて考えてみたので、今回はその話をしようと思います。


安定した大企業こそ不安定かもしれない、と思った過去


会社員時代、僕は年収1000万円くらいにまでなるような、いわゆる大企業で働いていました。給与テーブルも決まっていて、50歳くらいまででこれくらい、60歳まで働けば退職金も何千万円とか、だいたい将来が見えていました。会社が潰れる可能性もほぼないだろう、と。


世間一般から見れば、めちゃくちゃ恵まれた「安定」した状況ですよね。でも、僕は「いやいや、そうじゃない」と思ったんです。


なぜなら、人生は100年時代。サラリーマンとして働く30〜40年間だけを考えるのではなく、その後の人生も含めてトータルで考えなきゃいけない。50代や60代でキャリアのピークを迎え、その後は会社に居させてもらうような「再雇用」で働く人生。自分が本当にやりたいことって、体力が落ちてからやるんじゃなくて、若いうちに始めるべきじゃないか?と考えたんです。


そして、当時はまだそこまで顕著じゃなかったけれど、これからインフレが進んで物価がどんどん上がっていくとも思っていました。給料が少しずつ上がったとしても、買えるものがどんどん減っていく。


そんな状況って、本当に「安定」と言えるんでしょうか?会社の看板があってこそ稼げている自分は、果たして安定しているのか?


そう考えると、むしろ「不安定」に思えてきたんです。


「自分でコントロールできる」ことこそが安定


だからこそ、僕は脱サラして、自分の腕で細く長く食っていけるようなスキルを磨くことにしました。誰かに給料を払ってもらうのではなく、自分で稼ぎを生み出せるようになりたかった。働く日や時間も、自分でコントロールできる人生にしたかったんです。


もちろん、自営業だと収入が不安定になるリスクはあります。でも、それは短絡的な視点。ちゃんと計画を立てて、仮説と検証を繰り返していけば、大失敗して路頭に迷うようなことにはなりません。


それよりも大切なのは、「稼ぎ続けられるように自分の能力を高め続けること」「危機が訪れてもグラつきにくいようにすること」。


これをひたすら続けていくことこそが、実は安定した未来に繋がる道なんじゃないかなと僕は思います。円安や物価高といった変化が激しい時代だからこそ、それに合わせて自分自身も変化し続けられる能力が重要なんです。


大企業という看板に頼って生きるのではなく、自分自身の看板で取引ができること。 誰かの指示で動くのではなく、自分で考え、実行し、改善できること。


これこそが、長い目で見てどんな荒波も乗り越えられる「本当の安定」だと考えています。



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